石川県の概要
石川県は日本の中部地方・北陸地方にある県で、本州のほぼ中央部に位置し、日本海に面しています。
加賀百万石と呼ばれる歴史や風土によって培われた伝統文化・伝統芸能をはじめ、四季折々の風情ある自然景観や心温まるおもてなしの文化、地域に根差した豊かな食や祭りなど多彩な魅力があふれる県です。
県庁所在地の金沢市には国の機関や多くの企業の支店・本店などが集中し、行政においても経済においても北陸3県の中核的な存在となっています。
2015年には金沢駅まで北陸新幹線が開通し、東京、大阪、名古屋といった日本の3大都市とのアクセスも向上しました。
石川県の人口
石川県の人口は約112万7千人(2021年8月)で、47都道府県の中では全国第33位。人口密度は全国第23位です。
特に県庁所在地である金沢市には県全体の40%以上にあたる約46万人もの人口が集中しており、北陸3県で最大の人口を抱える中心都市となっています。
石川県の地理・地形
石川県は日本海へ伸びる県北部の能登半島と、県南部に広がる金沢平野(加賀平野とも呼ばれる)によって構成されています。
能登半島は日本海側最大の半島であり、県内12市町がこの能登半島上に位置しています。(石川県以外では富山県氷見市のみ能登半島に含まれます。)
金沢平野の南部には岐阜県との県境に白山(標高2,702m)を最高峰とする山地帯(両白山地)が発達しています。
石川県の気候
石川県は全体的に日照時間が短い日本海側気候です。
冬はその特徴が強く表れ、日本海から吹きつける季節風の影響で気温が下がるとともに雪の降る日数が多くなります。
石川県は雷の発生日数が全国47都道府県の中で最も多く、冬になると発生する雷は「ブリ起こし」と呼ばれ地元の風物詩となっています。
石川県北部(能登地方)の気候
能登半島は日本海へ長く伸びた形をしていることから、季節風による気温の影響を受けやすい地域となっています。
海に囲まれているため北陸地方の他の都市に比べて夏はやや涼しく、山がないので冬は雪も少なめです。
石川県南部(加賀地方)の気候
石川県南部は典型的な日本海側気候で、一年を通して雨が多いことから「弁当忘れても傘忘れるな」という格言があるほどです。
春から夏にかけては温和な気候ですが秋頃から曇りの日が増え、冬になると南部の山々の影響を受けて積雪の多い気候となります。
石川県の文化
県北部の能登地方と県南部の加賀地方はそれぞれ昔の能登国・加賀国の範囲に相当し、現在もその影響から南北で異なる文化圏を持っています。
石川県は江戸時代に花開いた加賀百万石文化が息づく文化色豊かな県として全国的に知られています。
数多くの貴重な文化財が残されているほか、古都の町並みや優れた伝統工芸・伝統文化が今なお受け継がれている県です。
石川県のことば・方言
石川県内で使用される方言は大きくは北陸方言と呼ばれ、隣接する富山県の方言と多くの共通点を持っています。
県内で細かく分けると、主に北部で使用される能登方言と南部で使用される加賀方言の2つに分けることができます。
最も人口の多い金沢市で使用されている金沢弁は加賀方言に含まれます。
また、白山の山深い地域で話される白峰弁は独特の表現が多く、周囲の方言からも隔離された「言語島」の例として挙げられることもあります。
石川県の食文化・グルメ
石川県には伝統的な料理からB級グルメまで、豊富な食文化が存在します。
金沢地方に伝わる加賀料理(じぶ煮、かぶら寿し、鯛の唐蒸しなど)は美しい九谷焼の皿や、漆塗りの上に金・銀の模様を施した加賀蒔絵の漆器に盛って提供される豪華な郷土料理で、歴史的背景から京風と江戸風の両方の食文化の融合が見られます。
また、石川県はその気候や白山水系の豊富な清流など、自然と風土を活かした発酵技術が発達しています。
魚醤の「いしり(いしる)」や加賀味噌などの発酵調味料、かぶら寿し、こんか漬けなどの発酵食品があり、全国有数の「発酵食品王国」の地位を築いています。
近年では金沢カレーやハントンライスといったご当地B級グルメも人気があります。
石川県を代表するご当地グルメ
治部煮
かぶら寿し
鰤大根
加能ガニ
能登牛
のどぐろ棒寿司
加賀料理
とり野菜鍋
金沢カレー
ハントンライス
金沢おでん
8番ラーメン
金箔ソフトクリーム
ホワイト餃子
小松名物 塩焼きそば
石川県の経済・産業
石川県では金沢市を核とする金沢都市圏を中心に経済活動が行われています。
生産面では特に製造業の割合が高く、その中でも過半数が一般機械や電気機械といった機械関連の業種になっていることが特徴です。
輪島塗や九谷焼、金箔などの全国的に名高い伝統産業も盛んです。
消費面では石川県はスイーツ大国といわれ、アイスクリーム消費量、チョコレート消費量、ケーキ消費量などスイーツ類の消費が軒並み全国トップクラスに位置しています。
石川県の工業
石川県では機械工業が最も盛んで、県内の製造品出荷額の7割を占めています。
次いで繊維工業や食料品製造のほか、金箔などの箔押しや漆器・陶磁器などの伝統工業も盛んに行われています。
石川県の農業
石川県では米作りが盛んで、農業生産額全体のおよそ半分が米の生産によるものです。ご当地米の「ゆめみづほ」「ひゃくまん穀」などの品種も多く生産されています。
野菜・果物ではスイカ、かぼちゃ、レンコン、メロン、ぶどうなどの生産が盛んです。
石川県の水産業
大きな能登半島を持つ石川県には長い海岸線があり、対馬暖流などの影響もあって多くの漁場に恵まれています。
スルメイカやブリ、カニ、エビなの生産額が多く、天然フグの漁獲量は日本一です。
石川県の歴史
石川県は加賀藩主・前田利家をはじめとする前田家によって繁栄の歴史を築きました。
特に「加賀百万石」と称された江戸時代には、全国の大名の中で唯一100万石を超える日本最大の大藩として全国に名を轟かせ、江戸・大坂・京に次ぐ国内第4位の人口を有する大都市へと発展しています。
歴代藩主が文化政策を推し進め、京や江戸から多くの名工を招いたことで伝統工芸や伝統芸能が発達した全国有数の文化都市となりました。
石川県の観光・名物
石川県は金沢城や兼六園、ひがし茶屋街など歴史や伝統を感じることができる観光スポットのほか、和倉温泉や白山などの自然の恵みを楽しめる観光スポットにも恵まれています。
また、2004年に開館した「金沢21世紀美術館」は誰でも美術・芸術を気軽に楽むことができる開放感に満ちた美術館で、海外からの評価も高く、石川県で最も人気のある観光スポットの一つとして定着しています。
石川県を代表する観光スポット
金沢城
兼六園
21世紀美術館
石川県立歴史博物館
ひがし茶屋街
近江町市場
能登半島
長町武家屋敷跡
白山
卯辰山
七尾城
千枚田
のとじま水族館
白山比咩神社
和倉温泉
加賀温泉郷(片山津温泉、山代温泉、山中温泉、粟津温泉)
いしかわ動物園
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