熊本県ってどんなところ?|熊本の概要と特徴、文化・歴史・観光など

熊本県ってどんなところ?

熊本県の概要

熊本県は九州のほぼ中央に位置する県で、世界有数のカルデラを持つ阿蘇の山々をはじめ、有明海や八代海、天草の島々など豊富な自然に恵まれた場所です。

阿蘇の火山活動によって生み出された雄大な地形や天然資源は様々な恵みをもたらし、いつしか熊本は「火の国」と呼ばれるようになりました。
また、阿蘇山から有明海へと地層を流れる地下水が豊富なことから「水の国」という両面を持ち合わせています。
中心部の熊本市にいたっては政令指定都市という規模でありながら、市域で使用される水道水の100%を地下水でまかなう非常に珍しい都市です。

熊本県は九州内で最も多くの県と隣接していることから鉄道網の要所にもなっており、ビジネス・観光でも多くの人が訪れます。
特に日本三名城のひとつに数えられる「熊本城」や、2011年に初代ゆるキャラグランプリを獲得した「くまもん」は全国的にも知名度が高く人気があります。

熊本県の人口

熊本県の人口は約172万6千人(2021年8月)で47都道府県の中では第31位、九州の中では福岡県に次ぐ第2位の人口を有します。

県内で最も人口が多いのは県庁所在地の熊本市(約73万8千人)で、市町村合併によって2012年4月に九州で3番目(福岡市・北九州市に次ぐ)の政令指定都市に移行しました。

熊本県の地理・地形

熊本県の西部は有明海と八代海(不知火海)、さらに東シナ海に面した島々が複雑な形を形成し、東部は阿蘇山や九州山地からなる丘陵地帯が広がっています。

県域は大きく分けて熊本地方(北西部・中部)、阿蘇地方(北東部)、天草・葦北地方(南西部)、球磨地方(南東部)の4つに分割することができます。

熊本県の気候

熊本平野を中心として夏は蒸し暑く、冬は寒さが厳しくなるのが特徴です。
中部は内陸性気候、 山が多い東側は山地型の気候、海に面する西部は海洋性気候など、地域ごとに気候は変化します。

熊本地方(北西部・中部)の気候

熊本平野は県西部の金峰山と県東部の阿蘇山との間に盆地を形成されているため、気候は内陸型の特徴が見られます。
夏は気温が35℃を越す猛暑になることも多く、無風状態が続く「肥後の夕凪」と呼ばれる現象が発生することで非常に蒸し暑い気候になります。

阿蘇地方(北東部)の気候

阿蘇は山地型気候で気温が低く、九州の寒冷地として知られています。
冬場は気象条件によっては山あいで積雪するほど寒さが厳しく、最低気温は氷点下まで下がることもあります。

天草・葦北地方(南西部)の気候

海に面した地域のため海洋性気候の特徴が見られます。
県内の中では寒暖の差が比較的小さいため、年間を通して気候的に過ごしやすい地域といえます。

球磨地方(南東部)の気候

人吉盆地を中心とした内陸気候と山地型の気候で、寒暖の差が激しいのが特徴です。
夏は猛暑日になることもあり、冬は最低気温が氷点下まで下がる冬日も多いです。

熊本県の地図

熊本県の文化

熊本県内では、県民の性格や気質を表す「肥後もっこす」という言葉が文化的に広く知られています。
頑固一徹な男性気質を表現したものですが、真っ直ぐで正義感が強く、芯の通った人柄を示した言葉でもあります。

熊本県のことば・方言

熊本県で使用される方言は「熊本弁」と表現されることもありますが、県内でも大きくは北部方言と南部方言の2つに分けることができます。さらに地域によって球磨方言や八代・葦北方言など細分化することができ、南部方言の中には隣接する鹿児島弁の要素がみられる地域もあります。
天草諸島(天草地方)で使われる天草方言は県内でも特異性の高い方言として知られています。

熊本県の食文化・グルメ

熊本県のご当地グルメとしては「馬刺し」「からし蓮根」などが全国的に有名です。
海外でも人気の「熊本ラーメン」は豚骨ラーメンに鶏ガラをブレンドし、コシのある中太ストレート麺とニンニクを加えた濃厚なスープが特徴です。特に熊本ラーメンのチェーン店「味千ラーメン」は中国で700店舗以上を構え、海外で最も成功した日本の外食チェーンと言われています。

また、忘れてはいけないのは全国でも特に美味しいといわれる熊本県の水です。
阿蘇山から火山活動によって形成された地下地層へ流れ込む地下水が豊富なため、生活用水への地下水利用は全国平均の2割に対して熊本県では8割にものぼり、水道水が天然のミネラルウォーターとなっています。

熊本県を代表するご当地グルメ

馬刺し・馬肉料理
からし蓮根
熊本ラーメン
だご汁
一文字のぐるぐる
太平燕(タイピーエン)
いきなり団子
あか牛
赤酒
球磨焼酎

熊本県の経済・産業

熊本市の街並み
熊本市の街並み

熊本県の県内総生産は、約6兆1千億円(2018年度)で、47都道府県の中では山口県に次いで第25位となっています。九州内では福岡県に次ぐ第2位です。

県内総生産に占める割合は第3次産業(サービス業など)が最も大きいですが、第1次産業(農業など)の就業者数が全国トップクラスで多いのが特徴で、2010年の国勢調査では北海道、長野県に次ぐ全国第3位にもなっていました。

熊本県の工業

熊本県は半導体王国と呼ばれ、精密機器などに使用される半導体の製造が非常に盛んです。半導体は微小なホコリにも弱いため製造時の洗浄に大量の水が必要となり、ここでも熊本県の豊富な水資源が活用されています。
かつては日本が半導体の世界シェア5割りを占め、その中でも規模が大きかった九州は「シリコンアイランド」と呼ばれるようになりましたが、九州内でも中核を担ったのが熊本の半導体産業でした。

現在でも九州自動車道のインターチェンジ周辺に半導体など精密機器の工場が多数進出し、益城町では企業や大学が集まって工業分野の研究や開発を日々行っている「熊本テクノリサーチパーク」が設立されています。

熊本県の農業

熊本県は農業規模の大きな県で、農業産出額は熊本地震以降も全国第6位(2018年)をキープしています。
山々に囲まれた地域が多く、気温や降水量にも恵まれるなど農業に適した環境が整い、水資源も豊富なため野菜や果物、米作や畜産をはじめとした多彩な農業活動が可能です。

特に収穫・出荷が盛んなものとしてはトマト、スイカは出荷額全国第1位で、なす、メロン、みかん、イチゴ、乳牛、肉用牛なども全国上位です。
畳に使用されるイグサは熊本県が全国シェア95%を占めています。

熊本県の水産業

熊本県には有明海、八代海(不知火海)、天草灘の3つの海域による豊富な漁場が存在し、それぞれで特色のある漁業が営まれています。
有明海では干潟を活用したノリや貝類などの養殖が盛んで、八代海(不知火海)では内海の穏やかな海域による漁業、天草灘では対馬暖流を受けてイワシ、アジ、サバをはじめ様々な魚が集まる漁場となっています。

熊本県の歴史

熊本県の歴史は県のシンボル・熊本城とともにあります。
熊本城は慶長12年(1607年)に肥後熊本藩初代藩主である加藤清正によって築城されました。
加藤清正は長引く戦乱で荒れ果てていた肥後(熊本)を立て直すために治山・治水の大工事や、水田の開発など様々な改革に尽力しました。
その土地の民衆からも大変慕われ、現在でも「清正公(せいしょこ)さん」と熊本県民から親しみをもって呼ばれています。

明治初期の1877年に熊本城は西南戦争の舞台となり、これによって天守を含む城の大部分を焼失しました。
近年では2016年に発生した震度7の熊本地震によって熊本城も大きな被害を受け、懸命な修復作業が行われています。

熊本県の観光・名物

熊本県には旅行客にも人気の熊本城のほか、阿蘇山の大自然のあふれる景観や、阿蘇ファームランド、阿蘇カドリー・ドミニオンといった自然と動物に触れることができる観光エリアが多数存在します。

天草五橋によって島々を結ぶ「天草パールライン」は海上ドライブができるスポットとしても人気で、2018年に「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」として世界遺産登録された隠れキリシタンの歴史が残る「天草の崎津集落」を訪れることもできます。

また、阿蘇の火山活動によって黒川温泉などの温泉地も豊富なため、旅行や日々の疲れを癒やす場所として人気です。

熊本県の名物であるご当地キャラクター「くまモン」で埋め尽くされた「くまモンスクエア」では多数のお土産やグッズが販売され、注目のスポットになっています。

熊本県を代表する観光スポット

熊本城
水前寺公園・水前寺成趣園
阿蘇山・中岳火口
大観峰展望所
草千里ケ浜
阿蘇カドリードミニオン
阿蘇ファームランド
阿蘇ネイチャーランド
阿蘇神社
天草パールライン(天草五橋)
鍋ヶ滝公園
グリーンランド
黒川温泉
杖立温泉
白川水源
菊池渓谷
大江天主堂
﨑津教会
万田坑
くまもんスクエア


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